My Eyes 米大統領選2016 ㉓ ヒラリーが撤退!?

 

ダニエル・ペンソ
コラムニスト/翻訳家  

 

アメリカ史上まれに見る、不気味で憂鬱な日を思い出す時がやってきました。9月11日です。しかし今年の911は、また別の事件が起きました。ニューヨークで行われた同時多発テロ事件追悼記念式典の最中、民主党指名候補者であるヒラリー・クリントン氏が倒れ、車で搬送されたのです。車を待つ間クリントン氏は、柱にもたれ、護衛官が彼女の体を抱えて運び、車に乗せました。メディアは撮影を規制されていたため、一般人によりこの光景が動画に収められました。この出来事が、彼女のホワイトハウスへの夢を無残にも打ち砕く可能性が出てきました。

この事件が起きる前の数週間、クリントン氏の体調については「大統領選に耐えうるほどではない」との噂や報道が流れましたが、クリントン氏の在職期間中にあったものと同様、それら一連の報道は「右派がわざと流した」と考えられ、主流メディアからは変わらず支持を得ていました。民主党党大会の前に行われたインタビューの間に突然頭が揺れ動いたことがありましたが、それも発作の表れだと言われています。また党大会の4日目、夫のビル・クリントン元大統領と一緒にステージを歩いていた時にも、発作に見舞われたように見えました。さらに最近では、クリントン氏がバージニア州での演説時、最初の4分間ずっと咳をし、それが止んだかと思うとハスキーな低い声で、残りの3〜40分間話し続けました。彼女は「これもトランプのせい」ということで、ジョークとして片づけようとしました[1][2][3]。

このような健康問題は別にして、クリントン氏がブッシュ政権当時、イラク戦争を支持していたと言われており、またリビアやシリアでの惨事を引き起こしたのも、民主党全国委員会幹部のメール漏洩へのロシアの関与を指摘しているのもクリントン氏だと言われています。夫のビル・クリントン氏が働いた“レイプ”で、妻であるヒラリー・クリントン氏は、その被害に遭った女性に対し「黙っているように」と勧めたと言われています。これらが背景になってか、クリントン氏への不支持率も非常に高くなっています。さて、クリントン氏はこのまま大統領選を戦い抜くのでしょうか。

密室での会談がワシントンの民主党本部で行われています [4]。テーマは「誰をクリントン氏の代わりの候補にするか?」。それはジョー・バイデン氏なのか、それともバーニー・サンダース氏なのか?サンダース氏の支持者たちは、民主党大会での手痛い裏切りにもかかわらず、再びサンダース氏のもとへ帰ってくるのか?そしてバイデン氏は過去の自身の失策や、2008年大統領選での撤退などで国民からの不評を買っています。

 

一部メディアでは、大統領選は延期されるのではないかという憶測も流れています。

 

[1] www.youtube.com/watch?v=HbEqL1QsDY8

[2] www.youtube.com/watch?v=eeZQ5VROfBE

[3] www.cnn.com/2016/09/05/politics/hillary-clinton-coughing-donald-trump-allergic/

[4] www.infowars.com/dnc-to-hold-emergency-meeting-to-consider-replacing-hillary-clinton/

 

ダニエル・ペンソ

11268037_1134958533187338_6034269962714488589_n

米オレゴン州在住の日英翻訳家。1999年〜2009年の約10年間住んでいた東京を”第2の故郷”と呼ぶ。趣味は旅行、語学、食。日本への旅行時には落語を楽しむ。
*ダニエル氏の詳細は以下のページをご覧下さい。 
日本語版 英語・日本語版

*ダニエル氏の意見は、My Eyes Tokyoとは関係ありません。

 

My Eyes Tokyo

Interviews with international people featured on our radio show on ChuoFM 84.0 & website. Useful information for everyday life in Tokyo. 外国人にとって役立つ情報の提供&外国人とのインタビュー

コメントを残す