My Eyes 米大統領選2016 ⑪ スーパー・チューズデー直前の激震
ダニエル・ペンソ
コラムニスト/翻訳家
現地時間3月1日に11州で行われる「スーパーチューズデー」は、すぐ目の前に迫っています。大統領選レースにおいて、共和党側はさながら内戦状態とも言うべき様相を呈し、民主党側ではヒラリー・クリントン氏がバーニー・サンダース氏をほぼ敗退に追い込み、今にも民主党の候補指名を獲得する勢いです。
ところで先ほど申し上げた、共和党で起きている「内戦」とは、一体どのような状態なのでしょうか?
それは「トランプ vs 反トランプ」です。
反トランプの中心にいるのはマルコ・ルビオ氏、または – 信じられないかもしれませんが – 前マサチューセッツ州知事で2012年の米大統領候補だったミット・ロムニー氏だとささやかれています。
(左)マルコ・ルビオ氏(右)ミット・ロムニー氏 *Photos from Wikipedia
内部関係者によれば、スーパー・チューズデーでもしフロリダ州の現職上院議員であるルビオ氏が、彼の地元でドナルド・トランプ氏に敗北を喫した場合、ロムニー氏がその後を継いで出馬するというプランが浮上しているとのこと。一方ジョン・ケーシック氏やテッド・クルーズ氏も、トランプ氏という風船に穴を開けて破裂させようと躍起になっています。
そして最大のサプライズは・・・クリス・クリスティ氏です。ニュージャージー州の現職知事で、数週間前に大統領選レースから撤退したばかりのこの人物が、トランプ氏への支持を表明しました。クリスティ氏はいわゆる共和党の“支配階級”(エスタブリッシュメント)の先兵と目され、最近までトランプ氏を激しく非難していただけに、今回のニュースは人々に大きな衝撃を与えました。クリスティ氏はいくつかの集会において支持表明をして以来トランプ氏に合流し「トランプ氏ならアメリカを再び偉大な国にするだろう」と称賛しています。
(左)ドナルド・トランプ氏(右)クリス・クリスティ氏 *Photos from Wikipedia
この2人が、果たして大統領と副大統領になるのでしょうか?スーパー・チューズデー、日本時間あさって3月2日に大勢判明です!
ダニエル・ペンソ
米オレゴン州在住の日英翻訳家。1999年〜2009年の約10年間住んでいた東京を”第2の故郷”と呼ぶ。趣味は旅行、語学、食。日本への旅行時には落語を楽しむ。
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*ダニエル氏の意見は、My Eyes Tokyoとは関係ありません。